ECサイトの客単価を上げる24のチェックリスト!分析から施策立案まで
売上は客数と客単価のかけ算で成り立っています。つまり、客数と客単価それぞれを上げることで売上も上がっていきます。
この記事では特にECサイトの”客単価”を上げるために押さえておくべきポイントをまとめました。「サイトの客単価を上げたい」「客数は伸びているが売上が今ひとつ上がらない」と感じている方は参考にしてみてください。
目次
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課題を見極めるデータ分析時のチェックリスト
効率よく売上を伸ばすためには、正しく課題を見極めることが大切です。
「売上を伸ばしたいのでとりあえず客単価を上げてみよう」とするのではなく、まずは自社サイトに必要な施策が「客単価を上げる施策」なのかそれ以外なのかをチェックしましょう。
- 売上の推移をチェックする
- 客単価の推移をチェックする
- 客数(購入件数)の推移をチェックする
- 商品単価の推移をチェックする
- 1回あたりの購入点数の推移をチェックする
- 新規客数の購入件数の推移をチェックする
- 既存客数の購入件数の推移をチェックする
- アクセス数の推移をチェックする
- CVRの推移をチェックする
ここに上げている指標はECサイトの現状を把握するうえで必ずおさえておきたい指標です。ここに上げている指標が上がっているのか下がっているのかを把握しておくことで、自社の課題を正しく見極めることができます。各指標の詳細は「ECサイトの売上を伸ばす!担当者が見るべき指標」で解説しています。
ここでは、”客単価”とそれを構成する”商品単価”、”1回あたりの購入点数”の意味をを確認しておきましょう。
【客単価に関連する指標】
客単価:1人の消費者が1回のお会計時に支払う金額の平均。客単価=売上÷客数
商品単価:一回に購入された商品の平均単価のことで、一品単価とも呼ばれる。
1回あたりの購入点数:一回に購入された商品点数の平均のことで、買上点数とも呼ばれる。客単価は商品単価と1回あたりの購入点数の掛け算で構成されている(客単価=商品単価×1回あたりの購入点数)
下の図は、弊社クライアントの売上とそれを構成する指標の推移をまとめたものです。
このクライアントの場合、売上は前月比、前年同月比ともに伸びていますが、客単価にあたる購入単価の前年同月比がマイナスになっていることが分かります。客単価をさらに分解したところ、特に商品単価が前月比、前年同月比ともにマイナスになっているため、このマイナスを改善することができれば、より売上を伸ばせるはずです。
このように、売上を構成する指標を分解してチェックすることで対策するべき部分を明らかにすることができます。
もちろん、セールやクーポンの発行によって商品単価を下げることで客数(購入件数)を上げる戦略をとっている場合もあるので、自社が取り組んでいる戦略とも照らし合わせて課題を明確にしていきましょう。
商品単価を上げるためのチェックリスト
自社の現状が把握できたら、実際に行なっている施策をチェックしていきましょう。今回は特に客単価に課題がある場合の対策方法をチェックリストとしてまとめています。
まずは客単価に課題がある場合のうち、特に商品単価に課題がある場合の対策を確認していきましょう。商品単価に課題がある場合は、アップセルを促す施策を行うのが効果的です。
- 商品ラインナップの変化をチェックする
- 価格帯を広げる
- セール状況を見直す
- クーポンの発行状況を見直す
そもそも商品ラインナップが変わっていないか、あるいは価格帯を広げて高価格帯へ誘導できないかを確認しましょう。また、セールやクーポンの実施は直接的に商品単価の低下につながるので、それによって客数が下がっていないかなど、他の指標との兼ね合いもチェックして適切な実施状況を目指しましょう。
購入件数を上げるためのチェックリスト
購入件数を上げたい場合にはクロスセル(併売)を促す施策を行うのが効果的です。購入件数は他の指標に比べて大きく変動することはないので、コストや工数の優先順位をつけて実施しましょう。
- 現状の併売傾向を分析する(バスケット分析)
- 併売傾向に合わせて商品ページ間のリンク等を見直す
- 併売を促すような特集を組む
- セット販売を行う
- ◯円以上で送料無料などのサービスを行う
- ◯円以上で送料無料などのサービスを行なっている場合に「あと◯円で送料無料」などの表示をする
- 併売を促すような特集を組む
- 併売での割り引きクーポンを発行する(2点目は◯%OFFなど)
併売を促すためには、まず併売傾向を分析するのが効果的です。併売傾向を知るためのバスケット分析の方法は「バスケット分析とは?商品分析でECサイトや店舗の客単価を高める!」で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。併売傾向が分かったら、その傾向に合わせて商品ページ間のリンクを見直したり、特集を検討してみましょう。
また、複数の商品を購入することで「送料無料」や「割引」などの特典をつけるのも併売の促進につながります。
顧客を育成するためのチェックリスト
すでに自社サイトで商品を購入したことがある人は、新規の顧客に比べて購入件数や商品単価も高い顧客となる可能性が高いです。「新規顧客の購入件数」にも関わるところですが、取り組むことで客単価を上げることにもつながります。
- 既存顧客へのメルマガを配信する
- 購入履歴に合わせておすすめ商品の紹介メールを送る
- 購入履歴に合わせてクーポンを発行する
- アフターフォローをより充実させることで顧客満足度を高める
課題を見極めて適切な施策を行う
売上を上げるために重要な指標をチェックすることで、自社サイトの課題を明確にすることができます。自社の課題が客単価にあった場合にはぜひ本チェックリストを活用して、効果的な対策を検討してみてください。
また、この記事で行ったような指標の把握はエクセルなどで集計して行うこともできますが、データ量が多い場合は専用のツーツを使って行うのがおすすめです。弊社では、CPM分析をはじめとしたECサイトに必要なデータ分析を簡単に実践できる「EC-Dashboard」を提供しています。
(今回記事内でご紹介した指標をまとめた表も、月次レポートとしてお渡ししています。)
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