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売上が伸びないECサイト 6つ課題と解決方法

ECサイトの客数を上げる24のチェックリスト!分析から施策立案まで

ECサイトの売上が伸びない場合に考えられる原因と、その解決方法について解説します。

売上が伸びないECサイトの6つの課題

ECサイトの売上が伸びない時の原因は大きく分けて次の6つが考えられます。

新規顧客が少ない

売上を伸ばしていくためには、新しいユーザーを獲得していくことが欠かせません。新規顧客による購入件数が少ないと売上が思うように伸びていかなくなってしまいます。

リピーターが少ない

売上を伸ばしていくためには新規顧客の獲得が欠かせませんが、安定した売上を確保するためにはリピーターを確保していくことも重要です。マーケティングにおける有名な法則であるパレートの法則では「売上の8割はリピーターがつくっている」と言われています。この8割の売上をしっかりと確保しながら新規顧客を獲得していくことで、全体の売上を伸ばしていくことができます。

1回あたりの購入点数が少ない

アクセス数や購入率、新規顧客数、リピート数が大きくても1回あたりに購入される商品の点数が少ないと、やはり売上は思うように伸びにくいです。

購入単価が低い

購入単価とは、売れている商品の価格の平均値です。企業ごとの戦略にもよりますが、基本的には安い商品ばかりが売れていてはなかなか売上は伸びていきません。

このような6つの課題の中で、自社のECサイトにとっての主な課題はどれなのかを見極めて対策を打つことで、効率よく売上を伸ばしていくことができます。

アクセス数が少ない

アクセス数が少ない場合、そもそもサイトを見ている人自体が少ないため、売上は伸びにくくなります。

購入率(CVR)が低い

アクセス数が高い場合でも、サイトが使いづらかったり、フォームが動作していなかったりすると購入率が低くなり売上が伸びにくくなります。

課題を見極めるデータ分析のやり方

ECサイトの課題は大きく分けて上記の6つがありますが、その中から特に自社の課題が何かを見極めて解決策を打つことで効率よく売上を伸ばすことができます。

そこでまずは課題を明確にするためのデータ分析のやり方を解説します。

売上を因数分解する

上に挙げた6つの課題は売上を因数分解した指標と対応しています。

これらの指標の推移を確認することで、どこに課題があるのかを明確にすることができます。実際に弊社クライアントの事例で確認してみましょう。

下の図は、弊社クライアントの売上とそれを構成する指標の推移をまとめたものです。

※「商品単価」は「購入単価」と同じ意味です。

このクライアントの場合、売上は前月比、前年同月比ともにマイナスとなっています。

売上を分解していった指標を見てみると、”既存顧客の購入件数”、”1回あたりの購入点数”、”購入率”が前月比マイナスとなっていることが分かります。このことから、”既存顧客へのアプローチ”、”併売の促進”、”サイト訪問者の購入への誘導”を強化することで、効率よく売上を伸ばせそうだと推測できます。

このように、売上を構成する指標を分解してチェックすることで対策するべき部分を明らかにすることができます。

データ分析によって自社の課題が明確になったら、実際に解決策を実行していきましょう。

新規顧客を増やす方法

自社の現状が把握できたら、実際に行なっている施策をチェックしていきましょう。

まずは”新規顧客の購入件数”に課題がある場合の対策を確認していきましょう。

  • ブログ記事などを増やし検索エンジンからの流入を増やす
  • SEO対策を行なうキーワードを見直す
  • SNSを活用しフォロワーを増やす
  • Web広告を出稿、拡大して新規ユーザーのアクセスを集める
  • 素手に出稿しているWeb広告の出稿先、広告文、ターゲットなどを見直す
  • 無料サンプルを提供して商品を使ってもらう

新規顧客の主な集客方法は検索エンジン、SNS、広告です。行なっていない施策がある場合は、実施を検討しましょう。すでに取り組んでいる場合には、検索エンジンで狙うキーワードや、広告の配信先などを見直すことで、より効果的にターゲットを狙えないか検討しましょう。

また、商品によっては無料サンプルなどでまず自社の商品を試してもらうのも効果的でしょう。

リピーターを増やす方法

既存顧客の購入件数をあげるためには、メルマガやクーポン、カタログなどを活用して、繰り返しサイトに訪問してもらうきっかけを作ることが重要です。

また、それらの施策を効率よく行うためには、すでに何度も自社サイトで商品を購入してくれている人の購買傾向などを分析するのも効果的です。

  • 優良顧客の購買傾向を分析する
  • 分析をもとに既存顧客向けのクーポンを発行する
  • メルマガ等で定期的にアプローチする
  • 既存顧客向けの情報をブログで発信する
  • カタログやクーポンなどを商品に同梱

1回あたりの購入点数を増やす方法

1回あたりの購入点数を増やすというのは、言い換えればクロスセル(併売)を増やすということです。クロスセルを促進するためには次のような施策が取り組みが考えられます。

  • 現状の併売傾向を分析する(バスケット分析)
  • 併売傾向に合わせて商品ページ間のリンク等を見直す
  • 併売を促すような特集を組む
  • セット販売を行う
  • ◯円以上で送料無料などのサービスを行う
  • ◯円以上で送料無料などのサービスを行なっている場合に「あと◯円で送料無料」などの表示をする
  • 併売を促すような特集を組む
  • 併売での割り引きクーポンを発行する(2点目は◯%OFFなど)

併売を促すためには、まず併売傾向を分析するのが効果的です。併売傾向を知るためのバスケット分析の方法は「バスケット分析とは?商品分析でECサイトや店舗の客単価を高める!」で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。併売傾向が分かったら、その傾向に合わせて商品ページ間のリンクを見直したり、特集を検討してみましょう。

また、複数の商品を購入することで「送料無料」や「割引」などの特典をつけるのも併売の促進につながります。

購入単価を上げる方法

購入単価に課題がある場合は、主にアップセルを促す施策を行うのが効果的です。加えてセールやクーポンなどによる値引き施策の実施状況にも目を向けるようにしましょう。

  • 商品ラインナップの変化をチェックする
  • 価格帯を広げる
  • セール状況を見直す
  • クーポンの発行状況を見直す

そもそも商品ラインナップが変わっていないか、あるいは価格帯を広げて高価格帯へ誘導できないかを確認しましょう。また、セールやクーポンの実施は直接的に商品単価の低下につながるので、それによって客数が下がっていないかなど、他の指標との兼ね合いもチェックして適切な実施状況を目指しましょう。

アクセス数を伸ばす方法

アクセス数を増やす方法は、新規顧客、リピーターを増やすことに近いため施策としてはそれらと重なりますが、具体的には次のような対策が考えられます。

  • ブログ記事などを増やし検索エンジンからの流入を増やす
  • SNSを活用しフォロワーを増やす
  • Web広告を出稿、拡大して新規ユーザーのアクセスを集める
  • 素手に出稿しているWeb広告の出稿先、広告文、ターゲットなどを見直す
  • メルマガ等で定期的にアプローチする
  • 既存顧客向けの情報をブログで発信する

購入率(CVR)を上げる方法

購入率をあげるためには、サイト内の改善が必要です。サイトを使いやすくしたり、ユーザーに安心感を持ってもらうなど、次のような施策が考えられます。

  • サイトの安全性を示す
  • モバイルに最適化する
  • レビューを充実させる
  • 購入までの手順を簡略化する

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