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佐渡金山に見る、データ活用のあり方

こんにちは、KUROCO株式会社代表の齋藤です。お盆休み、皆さんもゆっくり休まれましたでしょうか?

私は、家族を連れて佐渡まで行ってきました。

完全プライベートではなく、合間合間に打合せもありつつの旅でしたが、刺激的で楽しい4日間を過ごせました。何より、佐渡に在住している弊社メンバーがおすすめの場所のしおりを作ってくれていたり、夜お店を取ってくれてみんなで楽しく飲み食いできたり、急遽ゲストハウスを貸してくれたりと、仕事云々ではなく、人付き合いやおもてなしなど、尊敬する点多々でした。

今回の佐渡の旅ですが、我が家にしてはかなりチャレンジングな旅となりました。ただ、チャレンジすることはとても重要だということを再認識しました。

子どもの成長が早いのは、常に新しいことにチャレンジをしていて、そこに失敗や反省がたくさん存在しているからだと思います。大人になって「安定」した生活に浸かり、また失敗への恐れも増えてなかなかチャレンジする機会がない方も多いと思いますが、ちょっとしたことからでもトライしてみることは非常に学びが多いのではと思います。

さて、何がチャレンジングな旅だったかと言うと、、、

  • アウトドアな家族でもなければホテルや旅館宿泊しか経験のない中、キャンピングカーを借りて神奈川から佐渡まで移動、車内泊。
    ⇒往路10時間、復路9時間の移動にかなり疲労。比較的キャンピングカー内での就寝は問題なかったが、それでも疲れが取れず厳しかったので予定より早く帰ろうかと思うほど。また、慣れない大型車の運転でちょっと擦る事故を。。
    ⇒そんな中、メンバーがゲストハウス用に準備中の家を貸してくれて「家」「布団」のありがたみを知る。
  • 釣り堀しか経験のない中、初の釣りが船釣り、待ち時間もなく息子もたくさん魚を釣れたが。。
    ⇒酔い止め飲んだものの、私と息子は船酔いがひどくなってしまい、釣ったアジをもとに大物を釣り行くのを断念して戻ることに。。。

よく知った人からすると、いきなりキャンピングカーでそこまでの遠出をするべきではなかったり、いきなり船釣りはハードルが高かったりするのかもですが、ちょっと背伸びしてトライしたことによって、失敗と反省、その反対に達成感や次に繋がるアイデアが浮かんできました。

仕事(事業)にしても、やはり現状の見通しではなく、届かないかもしれない目標を追いかけることの方が難しくて失敗や反省も出てくる分、頭も行動もギアが上がり結果として推進力が上がるのだなと思います。

夏の佐渡ですが、

  • 何より夜空が綺麗。星がたくさん見えます。スピリチュアルな場でもあるので心身ともに癒されます。
  • 海も綺麗。二ツ亀海水浴場というところに行きましたが、入った瞬間魚が泳いでいて、小さなイシダイ(かな?)がたくさん寄ってきて足をツンツンしてくれます。
  • 山も自然の宝庫。夜になるとイタチの仲間であるテンやタヌキと出会います。とても可愛いです。
  • 金山も見ものです。江戸時代に日本を支えた人知の結晶だなと感じました。

パワースポットでもあり、企業経営者なども訪れることのある場所でもあります。私自身も何のために仕事をしているのか、人生とは、自分とは何かをちょっとですが振り返れた気がします。機会があれば佐渡にて経営者や経営幹部層向けの合宿もしたいなと思いました。

さて、間違った表現もあるかもしれませんが、そこはご容赦いただき、本メルマガタイトルにもある金山についてもう少し深堀していきます。

江戸時代、佐渡島で金を掘り、小判までつくっていたのですが、その過程は

  1. 山を堀り、金脈を見つける
  2. 金が含まれる鉱石を集める
  3. 鉱石を砕いていき、金以外の不純物を取り除く
  4. 小判にする

簡単に言うと、このような流れとなります。

※400年も前ですが、かなりの労力と知識・知恵による仕組みが出来ているので、ぜひ一度佐渡に行くのをおすすめします。世界文化遺産に推薦されるのも良く分かります。

私はこの一連の流れを見たときに、企業におけるデータ活用と全く同じだなと思いました。

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1. 山を堀り、金脈を見つける

山は「企業」になります。そして金脈は企業に蓄積されている「データ」になります。

この「データ」は定量データだけでなく、定性データもそうですし、デジタルになっていない紙(アナログ)で保存されているデータも含めてすべての情報を指します。大企業になればなるほど、様々な事業部にそれぞれ情報があることでしょう。

2. 金が含まれる鉱石を集める

分析するためのデータを一カ所に収集する過程になります。「データレイク」と呼ばれる定量データ、定性データに限らず、とにかくデータを一カ所に集めることです。

こちらでも説明しているので、読んでみてください。

3. 鉱石を砕いていき、金以外の不純物を取り除く

雑多なデータを分析するためのデータにしていく過程になります。

上記ブログURLで説明している、データウェアハウスやデータレイクと呼ばれる仕組みを作っていくような部分でしょう。金山におけるこの過程は、鉱石を少しずつ砕いていき、最終的には砂粒よりも小さくすり潰して、更に化学的な方法も用いて「金のみ」を抽出します。この「金のみ」というのが、データ活用で言うところの「データ分析に必要なデータのみ」が揃った状態です。

④を説明する前に先に言いますが、この過程がとても重要かつ大変な部分になります。金山においてもこの過程がもっとも工程が分かれていてたくさんの時間を要しているように見えました。

データ活用においても同様です。

  • 日別はもちろん時間帯別など、詳細分析できるような粒度の細かいデータになっているのかどうか
  • 商品マスタや顧客マスタなど、ダブりや抜け漏れなく項目は整理されているのかどうか
  • 分析に使わないデータは省いているか

など、「綺麗な黄金のデータ」になっているか、そのような状態で蓄積出来ている仕組みを構築できているかどうかがとても重要になります。そして、ほとんどの企業が、否、全ての企業と言っても過言でないほど、不純物の入っていない分析用データをつくり出せている企業はないと感じています。

さすがに「純金」までは難しいかもしれませんが、出来る限り無駄や抜け漏れのない分析用データを蓄積される環境や業務オペレーション含めた仕組みづくりがデータ活用においてはとても重要です。

4. 小判にする

最後の過程、分析や可視化になります。

事業計画や戦略立案、施策の計画を立てるためのデータ分析や、日々の施策の検証・改善をするためのエクセルやBIツールを使ったデータの可視化がこの過程になります。

ここでは、小判のように、ビジネス推進のために「使えるデータ分析」「使えるデータの可視化」が出来ているかが重要になります。

分析しても「で、どうすれば良いの?」となっていないかどうか、可視化されたデータを見ても問題が発見できなければ意味がありません。あくまでも自社のビジネスを主軸にデータを扱う、という視点で分析や可視化の設計をすることが大切です。

いかがでしたでしょうか。無理やり感があったかもしれませんが、私自身は、佐渡金山を見学したときに、まるでデータ活用と同じだと感じました。そして、やはりデータは企業経営を支える「金」となる道具だと改めて強く思いました。

休み明けでまだギアが上がらない方もいらっしゃるかと思いますが、間もなく今期も前半最終月に突入します。ぜひ改めて自社のデータ活用について考えていただければと思います。

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