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あなたの会社がデータを活用できない3つの原因と解決策

あなたの会社がデータを活用できない3つの原因と解決策

弊社にはデータ活用したいというご相談を定期的にいただきますが、そういったご相談をいただく企業が直面している課題は似ていることが多いです。そこで今回は、企業のデータ活用におけるよくある課題と、その解決策についてお伝えします。ぜひ自社の状況と比較してみてください。

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企業のデータ活用における3つの課題

  • ツールが活用できていない
  • 売上向上のためのデータ分析ができていない
  • データ活用が属人的になっている

ツールが活用できていない

よくある課題の1つ目は、収集した売上等のデータ分析のため、エクセルやTableauなどのBIツールを利用しているが、十分に活用できていないというケースです。

どんな企業でもシステム保守期間があります。そしてその保守期間終了のタイミングでシステム刷新するケースも多いかと思います。より業務を効率化したり、売上成長を目指すために機能を強化したり、そのために要件を定義しシステムベンダーを選定し、数千万円あるいは数億円をかけて構築に臨むでしょう。

その際に起こってしまっているのが、先に基幹システムのパッケージを決めてしまうことです。

今は業態ごとに強いパッケージを提供しているベンダーがいるので、フルスクラッチではなく、パッケージをベースにカスタマイズすることが多いと思います。その際、業務を滞りなく回すための要件については定義できている場合が多いのですが、データ活用という視点での要件定義をする前にシステムを選定してしまっていることが多いです。その結果、システムを決めたあとに、データをどう活用するのか、データ部分の定義を開始するケースがよくあります。

そして気付くのです。「データ活用するためのデータがない」と。

もともと利用していたシステムと新たに導入予定のシステムとをつきあわせた際、新しいシステムでは分析に必要なデータが取れないと判明することがあります。あるいは重要なデータを取るためには追加でカスタマイズ費用がかかり想定以上の費用増となってしまうという場合も少なくありません。

売上向上のためのデータ分析ができていない

2つ目は、ビジネス現場に対してデータに基づいたフィードバックが十分にできておらず、データを活用した売上向上施策に繋がっていないというケースです。

データをビジネスに活用するためには、データをどう分析していくのかという設計が重要になります。

データ分析を適切に設計するためには、自社あるいは事業の売上を上げるために何が寄与しているのか把握することが大切です。また、それを可能な限り精緻に効率よく確認出来ることも業務推進には重要です。

データ活用が属人的になっている

よくある課題の3つ目は、社内で十分に共有・共通化できておらずデータ分析のスキルが属人的であり、統一的な見方で分析する環境が整っていないケースです。

自動車販売をしているある企業の例をご紹介します。その会社では、顧客がオンライン上で来店予約をしたり、店舗に訪れた際に情報が基幹システムに登録されていました。

しかし、その登録のされ方が、顧客単位ではなく販売されている自動車単位となってしまっていました。どういうことかと言いますと「Aさん」がX店舗で予約し、Y店舗にも訪れた場合に、X店舗とY店舗両方に異なる顧客として登録されてしまっていたのです。

本来であれば、「Aさん」という顧客を軸とし、そのAさんがX店舗の商品〇〇、Y店舗の商品▽▽に興味を持った、という登録をするべきなのです。

ところがこの自動車販売会社では顧客が一元管理されておらず、データからのアプローチが出来なくなっていました。結果として、営業担当者が個々人でリストを管理せざるを得ず、属人的な営業体制となってしまっていたのです。

これは、全国に営業所があるような業態企業では同じようなことが起こっているかもしれません。

ビジネスとは、お客様に対して商品やサービスを販売していくため、「顧客」を軸にデータも蓄積していくことが重要です。その「顧客」が、「いつ」「どこで」「何を」購入したのか、どんな行動をしたのかが分かるようにデータが蓄積れているか、今一度確認してみるのがおすすめです。

データ活用の課題に対する根本原因

大なり小なり上記のような課題を抱えている企業は多いのではないでしょうか。そしてこれらの課題の根本的な原因は、「そもそもデータ活用に対してネガティブな心理的要因がある場合」と「データ活用に対してポジティブではあるがスキルや環境などに原因がある場合」との2つが考えられます。

データ活用に対してネガティブ

根本的な原因の1つは心理的な要因です。具体的には

  • なぜデータ分析をするのか」「データを活用する目的」が分からない
  • 上司や組織がデータ分析への関心が低く自分だけで利用しにくい

といった考えを組織内のメンバーが持っている場合です。組織としてデータを活用していく場合にはこのような心理的な要因も大きなハードルとなってしまいます。

データ活用のスキルや環境に課題

心理的な要因と同じくデータ活用が進まない原因となるのがスキルや環境面の要因です。具体的には以下のような要素が考えられます。

  • [人のスキル]
    • エクセルやBIツールなどの使い方がよく分からない
    • データ分析結果の活かし方がわからず活用できていない
  • [データ分析の内容]
    • データ分析が不十分で活用できない
  • [データの収集]
    • データが古い、欠損があるなど、活用するためのデータが収集・蓄積出来ていない、あるいは取り出せない
  • [利用環境]
    • データ分析結果を確認したいときに利用できない(環境が限定的など)

上記のような根本原因が複数混在しているケースは非常に多いです。

データを活用できるようになるために必要なこと

上記のような根本原因を踏まえてデータ活用における課題を解決するためには、次のような3つの取り組みが必要になってきます。

  • データを活用する文化の醸成
  • アクションに繋がるデータ分析の実施
  • データ活用スキルの向上

データを活用する文化の醸成

企業においてデータをビジネス(事業)に活用するためには、それが必要不可欠だという風土をつくることが必要です。データ活用により業績を伸ばし続けているワークマン社やグッデイ社は、エクセル経営やデータアカデミーといった全社でデータを活用していくことが当たり前となっています。また、これをトップが発信している、ということも重要です。

経営においてデータが重要であるということをトップダウンで伝え続けていくことが不可欠だと思っています。なぜなら一朝一夕で出来るものではなく、目に見える効果もすぐに表れるわけではないので、長期的にやっていくことが重要だからです。

アクションに繋がるデータ分析の実施

主はビジネス(事業)であり、それを推進するための一つの道具としてデータ分析があります。従って、施策や業務に紐づかなければ意味がありません。

目的:売上・利益向上
↕︎
手段:各種施策・業務(商品開発、マーケティング、営業等)
↕︎
道具:手段の効率性を高めるためのデータ分析・活用

この「目的 ↔︎ 手段 ↔︎ 道具」が連動する必要があるのです。

特に基幹システムを刷新する際などに忘れてはいけないのは、なぜシステムを刷新するのか、ということです。それは今後の売上成長のためです。そのためにあるべきシステムを選定することが必要で、あるべきシステムとは、売上成長に必要なデータが蓄積され、分析・可視化へと繋げることが出来るシステムであるということを常に意識しておかなければいけません。

その部分の要件定義ができていないままシステム構築に進んでしまい、結果としてシステムを刷新したものの今までと変わらないね、ということが良くあります。

また、これは基幹システムの刷新時だけに限らず、BIツールの導入や施策系ツール(例:マーケティングオートメーションツール等)の刷新時であっても同様です。導入したものの使いきれない企業はとても多いです。

BIツールであれば、売上を上げるために何をすべきなのか、そのためにどんなデータを確認・分析することが必要なのか、その上でBIツールを使ってデータをどのように編集・加工していけば良いのか、といったように、目的から必要なツールの選定に落としていくことが重要です。

データ活用スキルの向上

そして先ほどのワークマン社やグッデイ社もそうですが、スキル向上も重要です。

弊社は企業のデータ活用支援をしてはいますが、本来は主であるビジネスを推進している現場社員がデータ活用スキルを身に付け、自社内でデータを分析して施策や業務に落とし込み、検証・改善を繰り返していけることが一番だと思っています。

そのためには経営層のデータに対する理解や現場社員の具体的な分析スキルの向上は重要でしょう。

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