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データ分析

BtoBビジネスにおける営業活動の生産性を高めるデータ分析事例

BtoBビジネスにおける営業活動の生産性を高めるデータ分析事例

この記事では、弊社が実際にサポートしたクライアントの総合マーケティングコンサルティング企業E社の事例を元に、取引に至る前段階の営業活動におけるデータの分析事例について説明します。

営業活動で取得できるデータの重要性

BtoB事業において、営業活動で取得できるデータはとても重要です。図表1における一番右側の「購入・取引」や「リピート」といったいわゆる取引実績(取引結果)はもちろん重要なのですが、その前段階の「比較検討」部分、ここが営業活動に当りますが、この部分もとても重要となります。

図表1 顧客の行動プロセス

なぜなら、この営業活動部分のデータが抜け漏れなく正確に取得できることで、どんな見込み客が受注に繋がりやすいのかや、各営業担当者の強みや課題の分析、そしてそれらデータ分析に基づいた営業活動の改善に繋げることができるからです。

受注率の高い獲得方法を分析する

それではE社の営業活動における蓄積データの分析結果を見てみましょう。

図表2は顧客獲得方法別の商談件数や受注件数、受注金額の構成比になります。

図表2 顧客獲得方法別の商談件数/受注件数/受注金額構成比

また、図表3は顧客獲得方法別の商談数と受注数、そして受注率および受注1件当りの平均受注金額になります。

図表3 顧客獲得方法別の商談および受注状況

受注率の高い獲得方法を知ることはとても重要です。

E社においては商談件数のうち半数を既存顧客のアップセルが占め、かつ受注率も高く、E社においては既存顧客が売上の基盤をつくっていると言えるでしょう。実際売上全体の4割を既存顧客のアップセルで占めています。

しかしその一方で、既存顧客のアップセルは受注単価が低くなってしまっていること、そして次の図表4のように、とは言えアップセルができているのは顧客全体の半数未満となっている(半数以上の顧客は継続できていない)ということです。

図表4 顧客の継続状況

既存顧客のRFM分析(参考:RFM分析とは?効率的な顧客アプローチを実現する顧客分析)をすることで、継続率の向上や取引頻度や取引金額を上げるための施策へと繋げることで、売上基盤をより強固なものとすることができるでしょう。

再度図表2、図表3を見てみましょう。

図表2 顧客獲得方法別の商談件数/受注件数/受注金額構成比

図表3 顧客獲得方法別の商談および受注状況

既存顧客のアップセルも重要ですが、E社は既存アップセル以外、要は新規顧客で受注金額の6割程度を占めています。新規顧客もしっかり獲得することがE社にとって重要と言えます。

その新規顧客を獲得する上でも図表3のような分析は有用です。

アライアンス/紹介、HPからの問合せといったインバウンドでの商談と、インサイドセールスや営業担当者自らのアウトバウンドでの商談を比較すると、受注率が大きく異なることが分かります。

営業活動の生産性を最大化するに当って、新規顧客獲得における受注率はとても重要です。

E社の場合、インバウンドでもアウトバウンドでも1社当りの受注金額に大きな差はありません。一方、受注率においては、インバウンドの方がアウトバウンドよりも3倍程度受注率が高いことが分かります。

受注を取るに当って母数である商談の「数」も必要になりますが、E社の場合はインバウンドの方がアウトバウンドよりも3倍程度効率が良いため、例えば商談数を増やすためにインサイドセールスを一人雇用するのに20万円コストをかけるよりも、HPからの問合せを増やすためにWeb広告費用に60万円コストをかけた方が商談数を増やせるのであれば、Web広告にコストをかけた方が営業活動の生産性が高くなる、と言えます。

〈計算方法〉
インサイドセールスの商談1件当りの平均受注金額
= 17.9%×1,051千円 = 188千円
HPからの問合せの商談1件当りの平均受注金額
= 44.6%×1,401千円 = 625千円
※HPからの問合せの生産性は、インサイドセールスの生産性と比較して3.3倍となる

営業活動における顧客獲得方法別の商談数と受注数・受注金額を比較分析することで営業活動に必要なコストの適正配分、投資対効果の最大化を実現できるのです。

営業活動の生産性を高める具体的な示唆に落とし込む

次に、図表5は業種別にE社の商談数と受注数、そして受注率を表したグラフとなります。

図表5 顧客の業種別の商談および受注状況

E社の場合は業種別に商談数には大きな違いがあることが分かります。また、受注率にも差があることが分かります。

このような分析をすることで、受注率の高い業種をターゲットとしたランディングページやWeb広告、あるいはリスト化してDM送付など、より効率性の高い営業活動へと繋げることができるでしょう。

他にも自社で取り扱っているサービス別や営業担当者別、またそれぞれの分類のクロスで分析することで、

  • 〇〇業種には■■サービスの受注率が高い
  • 営業担当者▽▽は自身のアウトバウンドでの受注率は低いが既存アップセルの受注率・継続率が高い
  • 新規獲得の受注率が高いのは●●サービスだが、継続している顧客は◇◇サービスを取引する傾向が強い

など、営業活動の生産性を高める具体的な示唆に落し込むことができるのです。

各営業担当者の分析で「何をすべきか」を把握する

続いて、各営業担当者の分析をしていきましょう。

図表6や図表7は、E社における各営業担当者の日々の活動内容を表したグラフになります。

図表6 営業担当者別の活動内容構成

図表7 新規営業における営業担当者別の活動方法

E社においては営業担当者の主な活動として、

  • 新規営業:初めて商談をする見込み客への営業活動
  • 継続営業:継続して(2回目以上)商談をしている見込み客への営業活動
  • 既存対応:受注した後のサービス提供活動
  • その他

主に4分類の活動になります。また、各活動の方法として、

  • 訪問
  • 来社
  • ビデオ会議
  • 電話アプローチ
  • メールアプローチ
  • リストアップ
  • その他

に分けられます。これらを日々の活動としてデータ蓄積しておくことで、図表
6や図表7のように、各営業担当者の行動を可視化することができます。

更に図表8のように各営業担当者の新規営業における活動数と商談数、受注数、受注金額等を比較分析することで、各営業担当者の課題が明確になります。

図表8 各営業担当者の新規営業活動数と商談化率・受注率の比較

※図表43の対象期間は図表41、42とは異なる

そもそもの新規営業にかける活動量が少ないのか、活動しているにも関わらず商談に繋がる割合が低いのか、商談は発生しているにも関わらずなかなか受注に至らないのか、営業の生産性を高めていくためにどこを改善強化すべきなのかが明確になります。

更にそれを図表7でも示したように活動方法別に深掘りしたり、営業先の業種や提案サービス別などのクロスで分析したりすることで、一人一人が「何をすべきか」把握できるでしょう。

インサイドセールスの効果的なアプローチを分析する

最後にインサイドセールスについてのデータ分析もしましょう。

図表9はインサイドセールスにおける日々のコール数(アウトバウンドコールをした数)、コンタクト数(実際に電話が繋がった数)、アポイント数(アポイントに繋がった数)を可視化したグラフになります。

図表9- ① インサイドセールスにおける時間帯別のアプローチ結果

図表9- ② インサイドセールスにおける曜日別のアプローチ結果

このようなデータ分析をすることで、どの時間帯や曜日にかけることが効率が高いのかが把握できます。他企業も多いと思いますが、E社のインサイドセールス部隊はパート社員が多いです。業務時間が限られている中、いかに効率的にアポイントに繋げるかは重要です。図表9により効率の高いタイミングを把握することで、限られた時間を効率的に活用できるのです。

更にこちらも業種別などクロスで分析することで、ターゲットリストに合わせてアプローチするタイミングを適正化することに繋げることができるのです。

このように営業活動が蓄積されたデータを分析することで、生産性・効率性を最大化するための施策に繋げることができます。

ただしそのためには、営業活動におけるデータを抜け漏れなく正確に蓄積することが重要です。営業管理、顧客管理の仕組みやオペレーションもとても重要になってくるのです。

売上・利益を伸ばすデータ活用 3つの事例

この資料では、私たちが様々な業態の企業に対して行ってきたデータマーケティングの結果や、実際に行っているデータ分析のノウハウをご紹介します。是非参考にしてみてください。

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