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企業のデータ活用 3つのレベルとは?レベルを上げるデータ分析のやり方も解説

企業のデータ活用 3つのレベルとは?レベルを上げるデータ分析のやり方も解説

KUROCO株式会社代表の齋藤です。

データ分析やデータ活用など、いわゆる社内に蓄積されているデータを活かして売上や利益を上げたい、という企業は多いかと思います。そしてまさにそれに取り組んでいる企業も増えてきています。しかし、多くの企業が「データ分析」に留まってしまっている、というのを感じます。

そこで今回は、企業におけるデータ活用のレベルと、そのレベルを上げるためのデータ分析のやり方を解説します。

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企業のデータ活用 3つのレベル

こちらの図は、私が思うデータ活用のレベルになります。

レベル1 データを見ている

多くの企業で「レベル1」の状態かなと感じています。

要は、いろいろとデータを分析し始めていて、結果や傾向などは把握できているけれども、じゃあその結果をもとにどうすれば良いの?とか、そもそも施策に落とし込むためのデータ分析ってどうすればいいの?という状態の企業が多いです。(ただ、この「レベル1」がスタートであり、このレベル1をきっかけに、少しずつ自社の事業にとっての根本的な課題や何をすべきなのかが見えてきます!)

レベル2 データを分析している

そして、「データ活用」していく上で、まず目指していただきたいのが「レベル2」になります。分析した結果をもとに施策に落とし込んでいく、これが出来てはじめてデータ活用と言えます。

レベル3 データが視える状態になっている

「レベル3」は、売上利益を上げるための意思決定に必要なデータが可視化されている状態です。データを見れば何をすべきか分かり、施策の効果も確認でき、データをもとにPDCAが回っている状態です。

このレベル3の状態が理想ではありますがいきなり実現するにはハードルが高いのも事実です。そこでまずは、データ分析結果に基づき仮説立て施策実行する、という「レベル2」の状態を目指しましょう。

データ活用につながる分析のやり方

レベル2の状態を実現するために必要なデータ分析のやり方を事例を元に解説します。今回は継続率を上げる施策案を講じるためのデータ分析を見てみましょう。

コロナにより今までなんとなくCRMって大事だよね、程度だったのが、本格的にCRM強化をやらなければならない、という企業が増えています。

いかに自社のファンを増やしていくのか、一度購入してくれたお客様にリピートしてもらうのかは、めちゃくちゃ重要です。芸能人がファンに支えられているのと同様、企業も同じです。そのファンをどうすれば増やしていけそうか、データ分析してみましょう。

顧客グループ別の継続状況

こちらはECサイトなどではよく使われるCPM分析をアレンジしたものです。

「アクティブ」は今でも自社で購入してくれてるであろう顧客、「離脱」は以前購入してくれていたが今は離れてしまった顧客です。(離脱になるタイミングは平均購入頻度などによって決めますが、半年〜一年くらいの設定が一般的でしょう。)

そして、「初回客」は一度だけ購入してくれた顧客、「継続客」は2回以上継続購入してくれている顧客で、ランクが上に上がるほどロイヤルカスタマーになっています。(顧客のランクは継続期間や購入頻度、累積購入金額で決めていきます)

一目瞭然、継続している顧客ほどアクティブな割合が多く、離脱しづらくなります。これはどんな企業でも当てはまるはずで、継続してもらうほど効率性も上がることが言えます。

では、どのようにして継続客を増やしていけば良いのでしょうか。その一つの分析例を最後にご紹介します。

商品カテゴリ別の売上前年増減率と継続客構成比

商品カテゴリ別に

  • 横軸:売上前年増減率
  • 縦軸:継続客構成比
  • 円の大きさ:購入顧客数

をプロットしたグラフになります。

平均継続率が28.3%に対して、最も購入客構成比の高い「カテゴリJ」は平均継続率を下回っています。

一方、他の商品カテゴリは平均継続率を上回っていることが分かります。一方で購入顧客数は少なかったり、前年増減率も平均よりも低いカテゴリも多く存在します。

新規客構成比が高く購入顧客数も多いのがカテゴリJとなるため、カテゴリJから、

  1. 次に購入客数が多い(かつ継続客構成比も上がる)カテゴリA・B・Cへの誘導(マーケティングオートメーションでシナリオ設計)や、
  2. 全体売上が減少している中、売上が伸びている(かつ継続客構成比も高い)カテゴリIへの誘導(同梱物やチラシなどで初回購入時にお知らせ)※カテゴリDは購入客が少なすぎる

このような施策が考えられます。あとは施策実行によって実際に継続率が高まっていったのかを検証し、必要に応じて改善をしていく。こういった活用方法がデータとのあるべき向き合い方だと思っています。

ぜひご参考までに試してみてはいかがでしょうか。

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