データ活用ができている割合、日本企業はたったの4分の1?
この記事では、現状の日本の企業におけるデータ活用状況を解説します。
目次
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日本のデータ分析市場は伸び続けている
まずは日本におけるデータ活用市場についてです。
図表1を見て分かる通り、日本におけるデータ分析市場は伸び続けており、現在約1兆円、2022年には1.5兆円を超えると予想されています。
図表1 ビッグデータ分析市場の推移
続いての図表2は、国内における中小企業のデータ活用状況の実態です。
図表2 中小企業のデータ活用に関する調査
中小企業ではありますが、調べたところ大企業を含めてもほぼ同じ結果だということが分かっています(同時点)。
ほぼ4分の1ずつの割合で以下のようになっています。
- データを活用し、成果を上げている
- データ活用を図っているが、あまり成果は上がっていない
- データ活用の必要性を感じているが、まだ実現していない
- データを活用していない、活用の仕方が分からない
全企業の4分の3以上がデータ活用の必要性を感じている一方で、そのうち3分の2は十分な成果が上がっていないことが分かります。
データ活用は業績向上に一定の効果がある
図表3は、先ほどの図表2のうち、全体の27.1%を占める「データを活用し、成果を上げている」企業と、残りの72.9%の企業(「データ活用を図っているが、あまり成果は上がっていない」+「データ活用の必要性を感じているが、まだ実現していない」+「データを活用していない、活用の仕方が分からない」)における、売上の増減傾向別における割合の比較になります。
図表3 中小企業のデータ活用と売上の関係性
一目瞭然、データを活用し、成果を上げている企業の方がそうでない他の企業よりも、売上増加している企業の割合が高く、売上減少している企業の割合が低いことが分かります。
データ活用することで、業績向上に一定の効果があることが分かります。企業全体の4分の3がデータ活用の必要性を感じており、実際にその3分の1は業績向上にも効果を出しています。
しかし言い換えれば、企業全体の4分の3はデータを活用できていない、成果を上げられていない、ということです。それはなぜでしょうか。図表4は、データ活用における課題についてのアンケート結果です。
図表4 データ活用における課題(複数回答)
これを見ると、全企業の4割程度が「データ分析力の不足」「データ収集・蓄積の体制が不十分」と回答しています。要は、データ活用したくても社内にそれを担う人材がいなかったり、データを活用するための基盤が社内に作られていない、ということが多くの企業がデータ活用の必要性を感じつつも実現できていない要因なのです。
言い換えれば、「データ分析力の不足」「データ収集・蓄積の体制が不十分」といった課題を解決しデータ活用に取り組むことで、成果を上げ他社に差をつけることができるはずだと言えます。
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