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オリンピック4連覇の伊調馨氏から学ぶデータ分析とは

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今年より非常勤講師を務める東亜大学にて行われた「東亜大学開学記念講演会」にて、パネルディスカッションをしてきました。(https://www.toua-u.ac.jp/pickup/pickup-8609/

なんと女性では唯一のオリンピック4連覇を成し遂げた伊調馨さんと登壇し、これからのスポーツについて話をしました。(伊調馨さん以外の方もオリンピックやパラリンピックでコーチとして選手を優勝に導いた凄い方々でした)

スポーツにおける今後の未来についてそれぞれの立場で話をしていきました。選手やコーチ・監督としての心構えやマネジメント、組織体制、そしてビジネス目線。。

弊社はスポーツの分野においては、縁がありラグビーやソフトボールなどのプロスポーツチームの認知度や興味関心、評価など、ブランディングやマーケティングのための調査分析をこの2年ほどやっております。そのようなこともあり、ビジネス視点での話をさせていただきました。

スポーツビジネスと言うと、日本ではBtoBにおいてはスポンサー、BtoCにおいてはいかにファンを獲得して来場やグッズでの売上をつくっていくかをイメージします。しかしその規模は海外と比較するとまだまだ小さく、例えばメジャーリーグと日本のプロ野球を比べると、市場規模は6倍以上の差があります。

いくつか問題はあると思っていますが、私自身は大きく2つあると感じています。1つ目は、BtoBにおける仕組みの課題です。

スポンサーと言いつつ、主に広告代理店が介在して単に枠の提供のみになってしまっていることが多いと思っています。本来、企業とスポーツチームとの間では、それぞれの課題を補い合うことが重要なのではないでしょうか。

企業側からすると、スポーツを通じて自社の認知や商品・サービスの浸透、ブランディング等、売上向上や顧客満足度UP等、業績に直接的な影響を与えることが重要です。

海外では、企業の資産を活用してスポーツチームと様々な取り組みをしており、「金銭の提供」ではない経営課題をともに解決していくようなタッグを組んでいます。

今回の講演会に参加し、最後伊調馨さんより「どうしたらもっとレスリングがメジャーになるか」という問いをいただきましたが、レスリングに限らず、今回のような企業とスポーツがもっとコミュニケーション取れるような場を作り、双方理解してマッチング出来るような仕組みが必要だと話しました。

少なくとも私はレスリングに興味を持ち、伊調馨さんを応援したいとも強く思いました。その応援をもっと気軽に出来るような場や仕組みがあると良いと思っています。

もう1つは、ターゲットとコンセプトを細かく区切ることです。

どうしても「スポーツ」と言うと、「みんなに知ってもらいたい」と、ターゲットが広く、それ故スポーツ側目線での「このスポーツは〇〇だ」ということしか出てきません。

スポーツもビジネスです。BtoB向けとBtoC向けでは伝えることは変わりますし、BtoCでも子ども向け、成人向け、初心者向け、玄人向けと、ターゲットによってニーズは変わってくるため、ユーザ目線での伝えるコンセプトや提供することなども変えていかなければなりません。

今回のレスリングに代表されるように、ターゲットが広いままでスポーツ側目線での訴求のみですと、オリンピックを見て「すげー!」となるものの、そこから続いていかないのです。惹きつける力が強いからこそ、丁寧にターゲットをセグメントし、それぞれに合わせた訴求が必要だと考えています。

最後に、今回の講演で伊調馨さんの言葉で印象に残ったことを2つ共有します。(私なりの解釈が含まれています)

①日々目標が達成されることの方が少ない。次に向けて何がいけなかったのか分析することが大切。

毎日の練習の中で、ほとんどが何かしら思い描いていた目標通りに出来なかった、とおっしゃっていました。そのときに、何がいけなかったのかを一つ一つメモもしながら振り返り、次に向けた対策をする、とのことでした。

まさしくビジネスにおける分析と同じだと感じました。目標に対して、足りなかったギャップが何なのかを分析して次に繋げる。ビジネスもスポーツも同じだと感じました。

②負けて悔しい思いは引きずっていい。

講演会の最後に高校生から「私は試合で負けると引きずってしまうのですが、伊調さんはどう立て直していますか?」という質問があり、伊調馨さんは次のように答えていらっしゃいました。

「負けた悔しさはちゃんと引きずっていい。大事なのはなぜ負けたのか、ちゃんと向き合って考えること。そして、練習し続けること。悔しさは勝つまでちゃんと引きずっていい。」

経営者として、ビジネスパーソンとして、そして一人の人間として、非常に深く刺さった言葉でした。

今年もあと1ヶ月ちょっととなりました。最後まで走り抜けて、2023年を素晴らしい一年で締めくくりたいと思います。ぜひ一緒に走り続けましょう!

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