今回はEC運営のポイントについて、分かりやすくご紹介していきます。

ECサイト運営とは

ECサイト運営とは、インターネットを通じて商品やサービスを販売するためのオンラインショップの管理、運営することを指します。

昔は実店舗での販売がメインでしたが、デジタルも発展した現代ではECサイトで商品やサービスを販売している方もかなり増えています。

店舗販売でも繁盛するところとそうでないところがあるのと同様に、ECサイト運営においても、人気のショップとそうでないショップがあります。

ECサイト運営のポイントをしっかりつかみ、効果的かつ効率的に運営管理していくことが重要になります。

ECサイト運営に必要な業務

ECサイト運営に必要な業務として、以下のような業務があります。

それぞれについて簡単にご紹介します。

①商品企画（フロント業務）

まずはじめに、売れる商品の企画から始めます。

市場やトレンドを分析しながら、ターゲット顧客に合わせた商品を企画していきます。

企画してから、実際に販売が出来るまでにも時間はかかるので、そういったところも加味しながら時流を読んで売れる商品の企画をしていくことが大切です。

②仕入れ・製造（フロント業務）

続いて、考えた商品企画をもとに、必要な商品を仕入れたり、自社で製造していきます。

需要に合わせて安定して供給できるよう、販売予測も行いながら適切な仕入れをしていくことが重要です。

③商品登録・サイト更新管理（バックエンド業務）

商品を企画し仕入れて準備が出来れば、ECサイトに商品の情報（価格、画像、詳細）を登録していきます。

単純に商品を登録していくというだけでなく。ユーザーが知りたい情報を見つけやすく、商品の魅力が伝わるように記載していくことが重要です。

また、情報は適宜アップデートして最新の状態に保つことも忘れないようにしましょう。

④Webマーケティング（集客）（フロント業務）

ただECサイトを準備するだけでは商品は売れていきません。

広告やSEOなどの、デジタルマーケティングを駆使して、ECサイトへの集客を行います。

ユーザにECサイトを認知させ、魅力的なクリエイティブや文章、そして商品で購入を促します。

⑤受注管理、入金管理（バックエンド業務）

ECサイト運営において、受注管理はとても重要です。

受注や入金の確認をスムーズに行い、その後の工程に進むことで、ユーザの満足度が高まります。

⑥在庫管理（バックエンド業務）

ECサイト運営する際は、商品在庫の数量を管理することも重要です。日々サイトを運営するなかで、必要に応じて適切な仕入れを行います。

適切な在庫管理ができれば、欠品や過剰在庫になってしまうことを防ぐことができます。

⑦検品、梱包、配送 （バックエンド業務）

注文を受けたら、商品を検品し、梱包して配送業者に渡します。

スピーディーな配送手続きを行うことで、ユーザの満足度につながります。

⑧アフターフォロー、商品配送のメール（バックエンド業務）

商品発送後の配送状況のメールを送るなど、アフターフォローを適切に行います。

そうすることで、顧客の安心感や満足度につながります。

⑨分析・改善（フロント業務）

ECサイト運営においては、データの分析は欠かせません。

デジタルだからこそ様々なデータを取得しやすいという利点もあります。

販売データや顧客属性データ、顧客行動やアンケートデータなどを分析し、よりユーザにとって使いやすいECサイトに改善していきます。

そのほかにも、商品の魅力を伝わるよう改善するなど、得られたデータをもとに日々改善活動を続け、より良いECサイト運営につなげていきます。

ECサイト運営にかかるコスト

EC運営には様々なコストがかかってきます。

規模感や運営によって費用は変わってきますが、おおよそ以下のような費用がかかってきます。

• ドメイン費用：年間5000円程度
• サーバー維持費：年間1万円程度
• 独自SSLサーバー証明書代：年間数万円程度
• Web広告配信費用：月数万～数百万円
• 決済手数料：代金の5％前後
• ECカートシステム月額利用料：無料～月数百万円
• ECサイト運営人件費：一人あたり、月十数万～数十万程度
• 運営代行費：月数万～数十万円程度
• 配送・物流サービス費用：1回あたり数百円～数千円

※それぞれあくまでも目安となります。

ECサイト運営には上記のような様々な費用が発生します。

こういった費用がかかってくることも加味して売上や利益の目標を考え、ECサイト運営を行っていくことが重要です。

ECサイト運営で売上を伸ばすために重要なポイント

ここからはECサイト運営で売上を伸ばすために重要なポイントについてご紹介します。

ニーズのある商品の企画

どんなにECサイトを立派に作って、集客したとしても、商品そのものにニーズがなければ売上はのびません。

そのため、そもそもECサイトを運営する前の段階で、ニーズの調査を行うことが重要です。

また、競合の情報も調べながら、自社の差別化ポイントなども用意して、ユーザは自社から買う理由についてもしっかり戦略を考えたうえでECサイト運営に臨むようにしましょう。

適切なマーケティング戦略

ECサイトを立ち上げるだけでは、お客さんはきません。

デジタル上でECサイトへの集客を行う必要があります。

ターゲットに適したマーケティング戦略がなにかを見極め、マーケティング施策を実行していくことが重要です。

どのような方法がいいかが分からなければ、マーケティング会社に相談してみるのもよいでしょう。

データ分析

ECサイトはデジタルのプラットフォームなので、様々なデータを取得しやすいのが特徴です。

だからこそ、そういったデータを使わずに運営するのは非常にもったいないです。

運営する中で得られる様々なデータを分析して、より有効な戦略の策定や課題の解決に繋げていくことが大切です。

PDCAを回す

ECサイトを立ちあげて最初からスムーズに行くということはなかなかありません。

日々ユーザからフィードバックをもらうなど、運営しながら課題が見つかってくるものです。

そういった課題を一つ一つ改善していくことで、売れるECサイト運営に近づいていきます。

ECサイト運営の成功事例

ここからはECの成功事例についてご紹介していきます。

食品業界（地方特産物の販売）

とある地位方特産物の販売を行うECサイトにおける事例です。

もともと自社サイトやAmazon、楽天、Yahoo!など複数のモールに出店しており、データ管理が分散し、売上拡大のための効果的な分析ができていませんでした。

そのため、どのモールに対してどのような対策をすべきかの判断ができず、非効率なマーケティングが行われていました。

そこで複数モールのデータを一元管理・分析する体制を構築することで、分析や売上改善に向けた具体的なアクションが可能になりました。

結果、導入後数ヶ月で売上が106%成長しました。

ただ様々なモールに出品するだけでなく、そのデータを統合して分析することにより運営に成功した事例です。

（参考）https://kuroco.team/case/retail-s/

インテリア雑貨企業

とあるインテリア雑貨の販売を行うECサイトにおける事例です。

もともと膨大なEC販売データと実店舗のPOSデータの集計・加工に多大な工数がかかり、詳細分析ができていませんでした。

そこで、各データを統一的に分析できる環境が整備することで、売上分析や商品別分析、顧客別分析が可能になりました。

これにより、新規顧客数の増加とリピート率が+5.4%向上し、業務効率も改善されました。

ECサイトと実店舗のPOSデータを統合して分析することにより運営に成功した事例です。

（参考）https://kuroco.team/case/retail-a/

まとめ

今回の記事では、ECサイト運営のポイントや、必要な業務などをご紹介しました。

ECサイト運営では、顧客目線でのサイト設計とスムーズな購入プロセス、データ分析を活用したパーソナライズされたサービス提供などが鍵になってきます。

また、過去の成功事例も参考にしながら、最適なECサイト運営を考えてみてください。

EC-Dashboardについて

弊社では、EC-DashboardというECサイト特化型分析ツールを提供しています。

EC事業のデータを軸としたPDCAを回すために必要なビューを揃えたダッシュボードと分析支援をセットにしたソリューションです。

ECサイト運営でみるべき指標が分かりやすく可視化されるので、データ分析未経験の担当者でも、気軽にデータ分析を行うことができるようになります。

詳しくは以下のページをご覧下さい。

https://dashboard.kuroco.team/ec_2