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リピート率80%超の美容室が実践する「来店サイクル最適化」

2026年02月13日 | ビジネス

リピート率を上げようと、スタッフに「次回予約をもっと頑張ろう」と声をかけても、なかなか数字が動かない。そんなもどかしさを感じてはいませんか。

実は、安定して高いリピート率を誇るサロンは、個人の努力に頼るのではなく、来店サイクルを「仕組み」でコントロールしています。

この記事では、お客様が自然と戻ってきたくなる、データに基づいたサイクル管理の秘訣を紐解きます。

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「個人の頑張り」に依存するマネジメントの限界

「次はこれくらいで来てくださいね」という案内が、スタッフのスキルやその日の忙しさに左右されてはいませんか。

一部のトップスタイリストはうまく案内できていても、サロン全体で見るとリピート率にムラがある状態は、多くのオーナー様が直面する課題です。

お客様ごとの最適なメンテナンス時期は、カラーやトリートメントなどメニューによってバラバラです。

これをすべてスタッフが頭で管理するのは難しく、繁忙期になればDMなどのフォローもつい後回しになってしまいます。

こうした「優先順位のズレ」が、知らないうちにお客様の足をお店から遠ざけているのです。

サイクルが「7日」延びるだけで売上は激減する

来店サイクルが少し長くなるだけなら大丈夫、と思われがちですが、実は経営に与えるインパクトは絶大です。

平均サイクルがわずか「7日」延びるだけで、年間の客数は実質7%〜9%も減少するという試算があります。新規集客にコストをかけても、既存客が少しずつ離れてしまえば、まるで「穴の開いたバケツ」で水を汲んでいるような状態です。

また、お客様は「時間が経っているのに連絡がない」と感じると、お店に忘れられたような寂しさを抱くものです。

こうした小さな心の離反が、ブランドへの愛着を下げ、他店へ流れるきっかけを作ってしまいます。

収益を最大化させる「3つの仕組みづくり」

1. 顧客を「日数」で可視化し、メッセージを使い分ける

まずは曖昧な「リピート率」ではなく、具体的な「来店サイクル日数」で顧客を整理することから始まります。POSデータを使い、優良客、フォローが必要な客、離脱しそうな客へと分類します。

その上で、それぞれの状態に合わせたメッセージを準備しましょう。

例えば、足が遠のきそうな方には「パーマの持ちを良くするための科学的な根拠」といった、専門的な視点でのアドバイスを盛り込んだメッセージを送ります。

お客様の状況に合わせた的確な訴求が、再来店のスイッチを押すきっかけになります。

2. 「自動化ツール」でフォロー漏れと手間をゼロにする

顧客が増えるほど、手作業でのDM送付には限界がきます。

そこで、CRMツールの「自動通知機能」を活用し、手動での作業を思い切って手放しましょう。これでスタッフの工数を削減しつつ、送り忘れを防ぐことができます。

さらに、送るタイミングや特典の内容を少しずつ変えて「ABテスト」を繰り返すのも効果的です。

どのパターンが最も反応が良いかをデータで特定し、サロン独自の「必勝パターン」を確立することで、リピート施策の精度はどんどん磨かれていきます。

3. 評価指標を「売上」から「サイクル短縮」へシフトする

現場の意識を根本から変えるために、スタイリストの評価項目に「担当顧客の平均来店サイクルの短縮」を組み込んでみましょう。

その場限りの売上だけでなく、サイクル短縮という成果を正当に評価する仕組みを作ります。

スタッフの関心が「LTVの最大化」に向くようになると、自然と次回予約の質も高まります。

サイクル最適化に成功した声かけのコツなどを社内で共有し、マニュアル化することで、サロン全体の接客レベルを底上げしていくことが可能です。

まとめ

来店サイクルの最適化は、単なるリピート対策にとどまりません。既存のお客様との縁を大切にし、最も確実な方法でサロンの利益を守るための大切な「先行投資」です。

新規集客の難易度が上がっている今、データに基づいたサイクルマネジメントこそが、サロン経営を安定させる鍵と言えるでしょう。

KUROCOでは美容サロン向けに、データを活用した実践的なサポートを提供しています。
スタッフのマネジメント、集客・マーケティングに課題を感じている方はぜひ一度ご相談ください。

美容サロン向け支援

齋藤健太 代表取締役  

慶応義塾大学理工学部卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。主に中堅規模(数百億)以上の企業をメインクライアントとしたプロジェクトに従事。化粧品メーカや卸・リテール業界など、幅広い業種において、中期経営計画策定やマーケティング戦略の構築、M&Aにおけるビジネスデューデリジェンス等の実績を有する。独立後も製造業や小売業、サービス業に至るまで大小様々な企業の課題発見に従事、成果を上げる。特にデータ分析においては、複数のコンサルファームにもアサインされる実力を有する。コンサルティングに加え、ヘアサロン2店舗と、まつげ・眉毛専門のアイサロン1店舗の運営、ならびに伝統工芸品の販売事業にも携わり、現場視点での売上づくりにも取り組んでいる。その他、AI関連スタートアップや教育関連企業からもデータ分析支援の依頼を数多く受けている。2013年9月にクロスメディア・パブリッシングより「問題解決のためのデータ分析」を出版(2019年2月に新装版を出版)。教育プラットフォームUdemyで展開しているオンライン講座(「ビジネスの現場で使えるデータ分析」、他)の受講者数は4万人(2024年2月現在)を超える。2020年10月KUROCO株式会社を設立、現在に至る。
東亜大学芸術学部トータルビューティ学科非常勤講師。

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